2016年01月07日 23:59
世の中で、何か価値のあるものっていうのはどういうものなんだろう?
物事って何が価値を生むかって言ったら、人が求める数。
スポーツの僕のクオリティって、ある程度高いものだと思うんです。
各分野に行ったら日本一を取れる能力もありましたし、クオリティ自体はすごく高いものがあるんですけれども、価値がないと。
なぜなら、それを人が求めてる数がすごく少なかったからなんですね。
例えば、世界で最高品質の何か商品を一個作りましたと。
明らかに地球上で最高の品質のモノなんです。
だけれども、誰にも告知してないんで一つも売れてません。
これって社会的価値はありますか?
無いですよね。
でも、世界で10番目ぐらいのモノなんだけども、世界中の人が使ってて、世界中の人が欲しがってて、一年に10億個売れます。
これってすごい経済価値を生みますよね。
それがたぶん社会的価値だと思うんですよね。
陸上競技、キリのいい数字で25種目あるとします。
男女合わせて50種目あるわけです。
日本選手権だと1種目50人ずつぐらい出場します。
50人が50種目に出るということは、2500人いるわけです。
日本最高峰の大会に出場する選手が2500人いるってことなんですね。
国立競技場、満席で5万人ぐらい。
2500人が5万人生むには、1人の選手がたった20人呼べば、5万人が満席になる。
でも、陸上の日本選手権は満席になったことは一度も見たことないです。
2500人のその道のトップの選手たちが争う年に1回しかない大会を見に行きたいと思って足を運ぶ人が1万人いるかいないか。
ってことは、一人ひとりの選手の価値は20人以下の価値。
1人に対して20人ぐらいも生めてない。
これが今のスポーツ界の現状。
自分が成功したいと思ってただけでやってたスポーツを変えてみた。
世の中の人が、僕を彼ら(芸能人)みたいに楽しみに見てくれる人になれないかなと思いだした。
自分が有名になるためだったんですね。そうじゃない。
この人たちの価値は、自分が芸能人としている事じゃなくて、いることで周りの人が笑顔になったり元気になったりしてることがこの人たちの価値だと思ったんですよ。
人の価値や商品の価値っていうのは、そのクオリティじゃないんですよね。
スポーツのクオリティでもなければ、商品のクオリティでもなければ、トークの面白さだけでもないんですよ。
それを見て喜んでくれる人の数だっていうことに気付いてその活動を始めたんですね。
(世界マスターズ陸上で金メダル)
大した記録でもないし、現役選手の方が全然速いタイムで走るにも関わらず、僕の優勝が決まった時間のその1時間後にはYahoo!ニュースのトップになってたんですよ。
僕が今持ってる価値とか僕が頂いている収入とかそんなものなんてのは、僕のクオリティで手に入れたもんじゃなくて、明らかに、僕にみなさんが付けてくれてるモノだと思うんですよね。
それを誰かが必要としてなかったら、僕は価値がない無いと思います。